任意売却とは？競売との違いやメリット・デメリットも解説！

住宅ローンの返済が難しくなったとき、手段として選ばれるのが『任意売却』です。しかし、競売との違いや、どのようなメリット・デメリットがあるのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。

適切な知識を持って対処することで、生活再建に向けた一歩を踏み出すことができます。本記事では、任意売却の基礎知識、競売との違い、メリット・デメリット、手続きの流れ、不動産会社選びについて解説しました。任意売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

なお、以下では石川県でおすすめの不動産会社を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

任意売却とは？

任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になったときに、債権者（主に金融機関）の同意を得て、自分の意思で不動産を売却する方法です。競売に移行する前に利用される手段で、通常の売買に近い形で進められるのが特徴です。

売却後の残債は交渉次第で分割返済などが可能になることもあり、生活再建を目指す人にとって柔軟な対応が期待できる制度です。

任意売却と競売の違いは？

任意売却と競売は、不動産を売却して債務を整理する手段として似ていますが、進め方や売却価格、売主の自由度に大きな違いがあります。

任意売却は市場価格に近い価格で売却でき、売却の主導権もある程度売主にあります。一方、競売は裁判所の手続きで進み、市場価格より安く売却されることが一般的です。また、任意売却の方が周囲に知られにくく、プライバシーを守りやすい点も大きな違いがあります。

任意売却のメリットは？

任意売却には、競売と比べて多くのメリットがあります。ここでは任意売却の主なメリットを紹介します

• 市場価格に近い価格で売却できる
• 競売よりも信用情報への影響が少なく、生活再建しやすい

それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。

市場価格に近い価格で売却できる

任意売却のメリットとして最も重要なのは、通常の不動産取引と同様に市場価格に近い金額で売却できる点です。競売では市場価格の6～7割程度の価格になることが多いのに対し、任意売却では宣伝活動や内覧対応も可能なため、より高値での売却が期待できます。

これにより債務者の返済負担を軽減でき、残債務が少なくなる可能性が高まります。また、不動産業者を通じて一般の買主に売却するため、通常の不動産取引と同様の方法で進めることが可能です。

競売よりも信用情報への影響が少なく、生活再建しやすい

任意売却は債権者と債務者の合意に基づく売却であるため、競売のように強制執行の記録が残りません。したがって、信用情報機関への影響が比較的少なく抑えることが可能です。将来的な住宅ローンやクレジットカードの審査にも有利に働く可能性があります。

また、引越し時期を自分で決められるため、生活の立て直しを計画的に進められます。子どもの転校時期への配慮など、生活環境の変化を最小限に抑えながら住み替えができる点も大きなメリットです。

任意売却のデメリットは？

ここからは、任意売却のデメリットについて解説します。

• 金融機関の同意が得られないと実施できない
• 売却後にローン残債が残る可能性がある

それぞれのデメリットについて、以下で詳しく解説します。

金融機関の同意が得られないと実施できない

任意売却の最大のハードルは、債権者である金融機関の同意が必要な点です。ローンの滞納期間が長い場合や、金融機関との交渉が難航すると、同意が得られず競売に移行してしまうリスクがあります。特に複数の金融機関から借り入れがある場合、すべての債権者から同意を得る必要があり、交渉は複雑化します。

また、任意売却の交渉中に競売が申し立てられると、時間的な制約が厳しくなるため、早期の相談と専門家の協力が不可欠です。

売却後にローン残債が残る可能性がある

任意売却後も、売却金額がローン残高に満たなければ債務は残ります。売却代金はローン返済に充てられますが、不足分は引き続き返済義務があり、債務者の負担となります。

この残債務については分割返済などの交渉が必要です。したがって、場合によっては個人再生や自己破産などの法的整理を検討する必要が出てくることもあります。

また、残債務の返済計画が立てられない場合、金融機関が任意売却に同意しないケースもあるため、事前の資金計画と返済シミュレーションが重要です。

任意売却にかかる期間と流れ

ここからは、任意売却にかかる期間と流れについて解説します。主な期間と流れは、以下のとおりです。

1. 相談・依頼（1〜2週間）
2. 債権者との交渉（1〜3ヶ月）
3. 不動産売却活動（2〜6ヶ月）
4. 売買契約・残債務交渉（1〜2ヶ月）
5. 引き渡し・決済（2週間〜1ヶ月）

任意売却の全体期間は平均して6ヶ月〜1年程度かかります。競売と比べて時間はかかりますが、市場価格に近い金額での売却が期待でき、債務者の生活再建につながります。

特に重要なのは早期の相談と専門家への依頼です。ローン滞納初期の段階で行動することで、選択肢が広がり、より良い条件での任意売却が可能です。また、債権者との交渉が最も時間を要する部分であり、専門家のサポートが成功の鍵となります。

任意売却を成功させるには不動産会社選びが重要！

任意売却は通常の不動産売却と異なり、債権者との交渉や複雑な手続きが必要なため、適切な不動産会社選びが成功の鍵となります。任意売却を専門とする不動産会社は、金融機関との交渉ノウハウや債務整理の知識を持ち、スムーズな解決に導くことができます。

特に重要なのは、任意売却の実績と専門知識です。経験豊富な会社は債権者との良好な関係を築いており、同意を得やすく、残債務の減額交渉も効果的に進められます。また、債務者のプライバシーに配慮した売却活動や、生活再建のためのアドバイスができる会社を選ぶことも大切です。

また、担当者の対応や提案内容も比較検討しましょう。手数料体系も確認し、透明性のある対応をする会社を選ぶことで、厳しい状況から最善の形で抜け出すサポートを得られます。

石川県でおすすめの不動産会社

ここからは、石川県でおすすめの不動産会社を3社紹介します。

• ひととき株式会社
• 株式会社第一地所
• 株式会社さくらホーム

ひととき株式会社

ひととき株式会社は、金沢市・かほく市・白山市エリアを中心に活動する地域密着型の不動産会社です。『人生に、ときめきを。』を掲げ、売却を単なる取引ではなく、人生の大切な節目と捉えたサービスを提供しています。

空き家や相続などの複雑なケースにも対応し、丁寧なヒアリングと提案力が強みのひとつです。売主の立場に寄り添った対応を求めている方にとって、安心して任せられる不動産パートナーです。

株式会社第一地所

株式会社第一地所は、金沢市・野々市市を中心に、土地・建物・マンション・事業用不動産など幅広い物件を取り扱う不動産会社です。

地域の物件に精通した担当者が、査定から売却までをしっかりサポートしてくれるのが特長。公式サイトでは常に最新の物件情報を発信しており、地元の動向にも強い企業です。

石川県での売却を検討している方にとって、的確かつスピーディーな対応が期待できる会社です。

株式会社さくらホーム

さくらホームは、石川・富山・福井の北陸エリアに7店舗を構え、年間700件以上の不動産売却を支援している会社です。仲介・買取・保証付き売却の3つの手法から最適な方法を選べることが大きな魅力です。

『売却名人』という管理システムで進捗が確認でき、売主にとって安心できる環境が整っています。豊富な集客チャネルと専門スタッフによるサポートで、売却を着実に進めたい方におすすめです。

まとめ

任意売却は、住宅ローンの返済が困難になった際に検討できる有効な選択肢です。競売よりも柔軟に対応できる点や、信用情報への影響が少ない点が大きなメリットです。

ただし、債権者の同意や残債の処理など注意点もあります。失敗しないためには、経験豊富な不動産会社に相談しながら、早めに行動を起こすことが大切です。